くるくる保健室No.10『身体が元気になる水のとり方』


くるくる保健室Noなし

暑い夏の時期は熱中症予防に「こまめに水分を摂りましょう!」と連日テレビやラジオからそんな声が聞こえてきておりましたが、すっかり季節も寒くなり、なかなか意識しないとついつい水分を摂るのを忘れがちになって来ていますよね。 実は最近寒くなってから逆に、熱中症までは行かずとも脚の痙攣や肩こり、お肌の乾燥等、水分を摂らない事が原因の疾患を訴えてこられる患者様が意外と多く来院しております。

元々私たちの体の約60%は水分です。 乳児に至っては70%が水分で幼児で65%成人で60%そして高齢になると55%とだんだん年齢とともに体の水分量は減っていきます。 血液は90%が水分でてきており、脳も80%が水分で眼球を形作っている硝子体に限ってはなんと99%が水分です。私たちの身体は水と切っても切れない関係なんですね。 水にも「体を元気にする水(健康水)」「体を壊す水(病気水)」  とがあります。 どうせ毎日、体に約2リットルもの水を入れるのですから、60兆個ある我々の体の細胞一つ一つに元気を注入してくれる水を飲みたいですよね!

『万物の根源は水である』古代ギリシャの哲学者ターレスの言葉です。 ヒトも例外ではなく、私たちの命の原点は水にあります。 ヒトは水とともに生き、水を失うと命も失うといっても決して過言ではございません。 飲み水に無頓着で体に悪い水を飲み続けていると、いずれ体も心もみずみずしさを失い病気になってしまうのです。 それでは病気水とはどんなものなのでしょう?

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それは、日本の水道水に含まれる塩素注入量 が世界の国々と比べるときわめて高いのです

WHOがヨー ロッパにおいて定めた規制では、水道水の一般細菌数に制限を定めていないのに対し、日本では1㎖中100以下と厳しい制限を設け、大腸菌群に関してはさらに厳重で、WHOは「水道水中の大腸菌群の混入は100回検査して5回以内なら合格」としているのに対し、日本では「検出されないこと」とし、大腸菌はゼロでなければなりません。 それだけ日本の水道水には世界で類のないほど塩素を注入しているという訳です。 それではなぜ水道水に塩素を高濃度で注入するとよくないのでしょうか? それはもともと私たちの身体に棲みついている2万種、1000兆個もの腸内細菌を弱らせ免疫力を減退させて健康を損なう結果を招いているからです。 そしてもう一つ付け加える事として、水道水の中にはトリハロメタン等の発がん性物質が含まれているという事です。 その他の病気水としては純水蒸留水白湯などの活性を失った水です。

<水の体内での働き>

●老廃物の排泄を促し新陳代謝を活発にする ●発汗を助けて体温を一定に保つ ●有害汚染物質などの希釈や吐剤の役割をする ●血液の流れをスムーズにして動脈硬化を予防し、脳梗塞・心筋梗塞の発生を防ぐ ●肥満の予防、解消に働く ●その他

それでは、健康水として私たちの体に取り入れたい水とは何かということになりますが、水を購入する際にペットボトルのラベルに『ナチュラルミネラルウォーター』と記載されているものを是非とも選んで下さいね。 農水省が発表している「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」によれば、ナチュラルミネラルウォーターとは、特定の水源から採水された地下水を原水とし、地層中のミネラルが溶け出している水のことをいいます。 また、日本においてナチュラルミネラルウォーターを名乗れる水は、抗菌を目的とした処理の仕方も規定されていて、沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の物理的・化学的な処理を行った水は、ナチュラルミネラルウォーターとは名乗れない事になっております。 しかしここで注意してほしいことが一点だけございます。 腸を元気にして人体の免疫系を最大限に発揮させる水の条件として、加熱殺菌していないことが重要です。 せっかくの美味しいいい水も加熱殺菌してしまうと、水の組成が変わり、生理活性が失われ、おいしさの決め手となる酸素や炭酸ガスも失われてしまうからです。 加熱によってせっかくの生きた水が死んでしまうわけですね。 ですから、天然水を選ぶ時は『非加熱』と書かれたものを選んで下さい。 次に健康水の条件としてカルシウムとマグネシウムの含有量の多いものを選んで下さい。所謂ミネラル分が多いということは体に栄養が入って内蔵機能や運動器の機能が向上するという事だと想いますが、ペットボトルのラベルには必ず各ミネラルの100㎖中の含有量が記載してありますので中でもカルシウムとマグネシウムの量に気を配ってみて下さい。この2つのミネラル量によって水の硬度が決まりますが、多いものは「硬水」少ないものは「軟水」とラベルには表示がされております。 理想のバランスはカルシウム:マグネシウム=2:1が良いようですが、ヨーロッパの水は非常にミネラル成分に富んでいて硬水が多いですし日本は国土の起伏が激しく、高地から低地までの水の流れが速いため、地層のミネラルを吸収する期間が短く、ミネラル成分の少ない軟水が多く作られます。 健康効果の高い水は、ミネラル成分の多い硬水ですが、一概に「硬水」といっても、含有するミネラルの種類と量によって健康効果が違ってくるため、自分に合った水を選ぶ際には、硬度とミネラルの種類をラベルで確認して下さい。 しかし、ここで注意をして頂きたいことがございます。 どんなに体によい硬水でもあっても、飲んではいけない人がいます。 硬水を飲んではいけないのは、腎臓に問題を抱えている人です。 カルシウム量の多い水は、腎臓に負担をかけるため、腎臓の弱い人、問題のある人は飲まないようにして下さい。 また、乳児にも硬水は不向きですので、特にミルクを硬水で作らないようにして下さい。お子様の様子を見ながら、硬度の低い水から体をゆっくりと慣らしていくとよいと想います。 下痢をするようでしたら、体が硬度の高い水にまだ適していないというサインだと考えるといいですよ。 最後にもう一つだけ健康水に欠かせない条件がございます。それは、水のアルカリ度です。 アルカリ性の水を飲むことが大事です。 ラベルにはph7とかph8以上とか記載されております。 現在、厚生労働省が認めている機能水はアルカリイオン水だけです。 アルカリイオン水だけは、体によい機能水だと国が認めている唯一の水です。 私たちの体はph7.4の弱アルカリに保たれておりますが、世の中には酸性食品が溢れております。

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ちなみに食べ物を消化させる胃酸は強酸性でphが1~2です。 この強い酸性度の胃酸が食べ物を溶かす訳ですが、食べ過ぎや肉食に偏りすぎ胃酸の多く出るような食生活を日々送っているとどうしても胃酸の影響で血液が酸性に傾きやすくなります。 血液が酸性に傾く弊害としては、活性酸素が体に涌き、尿酸値が上昇し痛風の原因になったり、高血圧、糖尿病、脂質異常症、各種アレルギー症、強いては活性酸素は癌の原因だという文献もございます。 出来るなら体質をアルカリ体質に変えて頂きたいのですが、どうやったら自分が酸性体質かアルカリ性体質を判別できるかという点が気がかりかと想われますが、簡単な方法がございます。 それは、自分の尿を紙コップに採ってリトマス試験紙をつけてみれば一目瞭然です。 赤い試験紙が青に変わればアルカリ性という事です。 私たちの血液は先ほども書きましたが、約ph7.5の弱アルカリに保たれておりますが、これを一定の値に調整する臓器が腎臓です。 血液は腎臓でろ過されて血液中の老廃物や尿酸、乳酸、クレアチニンといった細胞から排出された酸性物質を尿として排出するわけですが、本来なら排出される尿も酸性に傾くわけですが、健康な血液をされている方の尿は中性尿、もしくは、弱アルカリ尿が出ます。健康な人の血液は汚れや酸性物質が少なく、逆に癌、糖尿病、リウマチ、痛風などの慢性疾患のある方の血液は汚れが多いので尿は酸性に傾いてしまうという訳ですね。 ちなみに、子供さんの尿は弱アルカリ尿だそうです。 血液の汚れが少なく生活習慣病に罹患している子供たちが少ないからですね。 でも最近の子供たちは、ジャンクフードやインスタント食品、スナック菓子等ばかり食べていると例外じゃなくなるかもしれませんので親御さんは是非とも注意をして下さいませ。

健康水の条件をまとめると、非加熱の生水でミネラル分に富んでいるアルカリ性の水という風になりますね!

夏の熱中症予防のための水分補給には、何が一番良いのか患者さんによく質問を受けるのですが、果たしてスポーツドリンクや経口補水液が本当にいいのでしょうか? スポーツドリンクには大量の糖分が含まれております。 その量は500㎖のペットボトル1本分あたり20~30gでスティックシュガー に換算すると約7~10本分にもなります。 「熱中症予防だから大 丈夫!」と毎日数本も飲んでしまうと、どうなるでしょうか?砂糖の摂取量は、1日あたり20gが適量といわれております。 明らかに糖質オーバーの状態になり、いずれは糖尿病になってしまうでしょう。 これは子供さんも同じです。 子供のうちからスポーツドリンクやジュースを毎日大量に飲んでいると、膵臓のβ細胞が疲弊し、ある日突然に糖尿病を発症しかねません。 中には「私はカロリーオフのものを選んで飲んでいるから大丈夫」という人がいるかもしれませんが、これも実は危険性をはらんでおります。 カロリーオフの飲料なのに満足感の高い甘みを感じられるのは、人工甘味料が使用されているからです。 特に危険度の高い人工甘味料はフルクスコーンシロップです。 砂糖の6倍もの甘さがあり、製造が簡単なことから、清涼飲料水だけでなくお菓子や焼き肉のタレなどにも多用されています。 この人工甘味料は、体内のAGE化をブドウ糖の10倍もの速さで進める事が判明し、AGEとはタンパク質と糖の化合物で所謂、糖タンパクというもので、これが体内に停滞しやすくさまざまな病気の原因になる物質です。 フルクトースコーンシロップは、ペットボトルのラベルには果糖ブドウ糖液糖や高果糖液糖などと記載されています。 購入の際にはチェックするようにして下さい。 また、スクラロースやアセスルファムK(カリウム)などもカロリーオフ飲料や食品に多用されている人工甘味料ですが、これらも、肝臓や腎臓への障害、細胞の遺伝子への影響、免疫機能の低下や誤作動を引き起こす心配がありますので注意が必要ですね。 ただし、スポーツドリンクを飲まなければいけない時もあります。 それは、脱水症状が起こってしまった場合です。 この時はすみやかにスポーツドリンクを飲まなければいけません。 汗をかくと水分と一緒に体内の塩分も失うからです。 脱水症状時に真水を飲むと体内の塩分濃度が薄まり、かえって脱水が進みます。 炎天下で激しい運動を行う人も脱水症状になりやすい状態にあるため、スポーツドリンクをこまめに飲むと良いでしょう。 私も真夏の炎天下でゴルフをしたりジョギングをしたりするのが大好きなのですが、さすがに気温が30℃を超える真夏日はスポーツドリンクを冷凍庫で凍らせ水と交互に飲んでおりますが、500㎖のペットボトルに入っているものを直接の飲むと甘くて逆に気持ちが悪くなったりするので半分スポーツドリンクを飲んだらその容器の中に水をいれ薄めて飲んでおります。 しかし、スポーツドリンクが発売される前までは水と塩で難を逃れておりましたし、日本には梅干しという最高のサプリメントがございますので、とにかく熱中症の予防はアルカリ性の水をのどが渇く前にチビチビとこまめに飲み、天然の粗塩や海塩をちょっとだけなめたり、岩塩を一粒口に入れたりすれば予防できます。

最近、巷で脚光を浴びている水として、水素水や海洋深層水、炭酸水というものが話題になっておりますが、最後にこれらの健康効果をお話ししたいと思います。


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先ずは水素水からですが、地球上のすべての動植物が元気に生活するために欠かせない生命エネルギーはATP(アデノシン三リン酸)という物質です。 ATPは、体内の細胞の中にあるミトコンドリアという生命エネルギーの製造工場で常に作られています。 ただ、年齢を重ねていくと体内の細胞が減少しミトコンドリアの数が減少します。 エネルギーの製造工場が減ってしまうことで、生命エネルギーのATP自体も少なくなってしまい、老化とともに体力が低下していきます。 そこで、水素水が大活躍します。水素水は、ミトコンドリアをより活発にし、ATPをより活発に機能させるので、たとえ老化によってミトコンドリアが減少してもそれを補えるほどの生命エネルギーを作ることが出来るようになると言われております。 生命エネルギーが効率的に作られると、疲れや老化の改善、運動能力が向上します。 また、代謝が促進されるので、ダイエットにも効果的です。 水素水の持つ抗酸化力が美容面にも効果があると言われております。 ただし気を付けなければならないことがございます。 水素はこの世で一番小さな分子なので、密閉されたペットボトルであっても、どんどん外へ抜け出て行ってしまいます。 ペットボトルに水素水を入れて1日もすると水素はすべて外に放出しますので、分子の目の細かいアルミの容器に入れて空気にも触れない方がいいので、蓋やキャップは口の小さいデザインがいいでしょうし、空気が入らないように満タンにして持ち歩きましょう。 次に海洋深層水ですが、海洋深層水とは水深200m以下の深海水をさします。 日の光が届かず水温の低い深海には細菌が少なく、環境汚染も受けていません。 ただし、海水ですから生のままでは塩辛くて飲めません。 そこで脱塩や殺菌などの処理が行われたうえで、飲み水に加工されます。 海の水とヒトの血清はミネラルの構成比率がほぼ同じです。 血清とは、血液から血球などを除いた成分のことです。 また、胎内にある羊水のミネラル比率も、海水とほぼ同じです。 これは海がすべての生物の誕生の場であり、人間の先祖も遠く溯れば海から生まれた生物だったということを物語っております。 その海水を使って作られる海洋深層水は、ヒトの体に適合しやすく、特に日頃からなんとなく体のだるさや疲労感が抜けきらないヒトにはお勧めで、ミネラル分の一つであるカリウムをしっかり補ってくれます。 ただ、脱塩などの処理をする際に、大事なミネラルを取り過ぎてしまっている水も見られますので、購入時には、カリウムなどのミネラルをどの程度含んでいるのか、ラベルをよく見て選んで下さいね。 最後になりますが炭酸水の健康効果をお話しいたします。 一日の仕事を終えた後のビールやお風呂上がりのビールは格別な味がしますよね! 私もマラソンレースの後に飲むビールの味が忘れられなくて走っている様なもんですが、プシューと栓を開け、グラスに注ぎ、白い泡を感じながら喉を潤した瞬間、「この一口のために、今日もがんばったんだなぁ」などと想うものです。 この癒しのビール、実はビールでなくてもよいのです。 心身を癒す働きをしているのは、ビールに含まれる炭酸だからです。 炭酸には、即効的に疲労を回復させる効果があります。 体を動かすと、筋肉内では脂肪と酸素が燃焼します。 すると、その燃えかすとして乳酸という疲労物質が発生します。 この疲労物質が貯まると体が酸性に傾いてしまい、筋肉の活動を邪魔します。 これによって疲労感が生じてくるわけです。 炭酸水に含まれる、シュワシュワと発泡するもととなるのは、重炭酸イオンといい、この重炭酸イオンには、疲労物質を中和する働きがあります。 乳酸が中和されると、最終的に二酸化炭素と水になり、呼吸や尿とともに排出されるのです。 また、重炭酸イオンが体内で水と二酸化炭素に変化すると、血液中の二酸化炭素量が増えてくる反面、酸素が足りなくなります。 その結果、酸素を多く送り込もうと体が働き、血行がよくなります。 炭酸を含む飲み物を摂ると、スカッとした爽快感を味わえるのは、こうした働きが体内にて即効的に起こるからなのです。 ただし、コーラやジュースなどの炭酸飲料には前記したように糖質が多かったり、人工甘味料等の弊害がありますので、あまりお勧めいたしません。 即効的に疲れを癒すために、最もよいのが天然の炭酸水です。 混ざり気なしの天然の炭酸水は、ヨーロッパ産の物が多かったですが、今年に入り、国産の天然炭酸水が各飲料水メーカーから発売されましたね。 しかし、安全面では安心ですが、ミネラル量からすると、やはり欧州産の例えばフランス産の「ペリエ」や「シャテルドン」が美味しいですし、私の主観で恐縮ですがドイツ産の「ゲロルシュタイナー」が硬度1310㎎/Lという超硬水でありながら、スッキリとした飲み口で、硬水特有のクセがなくとても飲みやすく美味しいです。


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日頃から自分の体の声を聞き、自分に今必要な水は何か、「体をつくる水」を毎日飲むことで、次に「体を壊す水」を口にしたとき、その水のまずさに気づくようになります。 「まずい」と感じるのは、体が発するサインであり、警告ですのでそれを無視しないようにして下さいね。 今日から飲み続ける水が、10年後のあなたをつくります。 健康でいきいきと人生を謳歌しているのか、それとも病を抱え薬漬けの人生を歩でいるのか、それは水次第と言っても決して過言ではございません。

<参考文献> 石原新菜「水出し健康法」 太田成男「水素のチカラ」 宮城正照「おきなわ健康大学」 藤田紘一郎「万病を防ぐ水の飲み方選び方」 藤田紘一郎「体をつくる水、壊す水」

かわい接骨院・じょんのび治療室 主宰 川合 晃生

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くるくる保健室No .24『アンガーマネジメントとマインドフルネス』2021年03月31日(旧サイトより再掲)

みなさん!ついカッとなってどなってしまったことはありませんか? 逆に気持ちを押しこらえて、「あのとき怒っておけばよかった」と後悔したことは、ありませんか? 時代はコロナ真っ只中、コロナ警察が目を光らせ我々の行動を常に監視したり、インターネットの普及に伴って、叩くネタはいつでも満載、毎日SNS上のどこかで炎上騒ぎが勃発しております。 今回のくるくる保健室は「怒り」を取り上げたいと思います。 1.怒り