8月31日「さいかち窪のまぼろしの湧水」を確認。このさいかち窪では、総雨量が一定量を超える頃に湧水が出現する。今回は、2019年の湧水出現から数えて5年振りの出来事。その時は10月に確認して12月頃に消滅した。参考記録としては翌20年にも出現したが短期間で消滅している。
先月22日午前、日本のはるか南方海上で台風10号発生。日本各地に大風や大雨により大きな被害をもたらしたが、今夜には熱帯低気圧に変わる予報。北多摩周辺部でも激しい雨が続き、さいかち窪では、昨夜までの72時間で252㎜を記録。また、周辺観測所の府中が271㎜、所沢が304㎜の降雨量を観測した。
今回、さいかち窪を含む市内各所の湧水ポイントや旧湧水地などの現状を紹介します。是非ご覧ください。
※写真:「さいかち窪」と呼ばれている場所は、都立小平霊園内にある黒目川源流部にあたる窪地の総称です。通常水が流れていることはなく、降雨時に多少の流れが見られる程度です。そして降雨量が多い年など、数年に1回程度窪地内の至る所から水が湧き出して清らかな流れを見せてくれます。以下の写真は、上流部から下流部に至る「さいかち窪のまぼろしの湧水」です。この状態からすると1、2カ月程度続くと思われます。
※写真:さいかち窪の下流部の最初の湧水地:ほぼ満水状態のあがっと池の様子です。
※写真:その下流部にある東京の名湧水57選の1つ黒目川天神社前の湧水の様子です。
※写真:前出の天神社の脇には柳窪緑地保全地域があります。その中には黒目川の旧河川跡が残っておりさいかち窪などと同期するように湧水が見られ旧河道に流れを作ります。
※写真:更に下流部には黒目川の支流北原川が流れ込みます。この川の源流部が北原公園になっており、現在では地下水位が上がった事で写真のように水没状態です。
※写真:黒目川を西武池袋線近くまで下ると左岸側に大圓寺と小山子ノ神社があります。その神社下には窪地があり、さいかち窪の湧水出現時には同様に湧水が見られる場所です。今回も湧水が現れて水深が50㎝超える場所もありました。
※写真:更に黒目川を下って門前大橋を過ぎた左岸側には金山厳島神社があります。こちらも旧湧水地であり、同期するように地下水位が上昇して神社の掘割が水で満たされます。
※2024年8月31日東久留米市内にて撮影〔H.Shimo〕
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