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執筆者の写真くるくるチャンネル事務局

くるくる保健室No .24『アンガーマネジメントとマインドフルネス』2021年03月31日(旧サイトより再掲)

更新日:2022年9月21日


 みなさん!ついカッとなってどなってしまったことはありませんか? 逆に気持ちを押しこらえて、「あのとき怒っておけばよかった」と後悔したことは、ありませんか?

 時代はコロナ真っ只中、コロナ警察が目を光らせ我々の行動を常に監視したり、インターネットの普及に伴って、叩くネタはいつでも満載、毎日SNS上のどこかで炎上騒ぎが勃発しております。

 今回のくるくる保健室は「怒り」を取り上げたいと思います。

1.怒りとは

先ずは怒りが発生するメカニズムから見ていきましょう! 見るもの、聴く音、触った心地匂い、味の五感がキャッチした多くの情報はいったん大脳新皮質を経由して大脳辺縁系へと送られ、中でも扁桃体という部位にそれぞれの情報が集まってきて、生物学的評価がなされる。 扁桃体が担当する役割は、好き嫌い、快不快、不安や恐怖や悲しみや緊張といった理屈抜きの情動を引き起こします。 怒りの情動もまた、扁桃体の領分です。五感からの情報は扁桃体でまず一次情報として処理されます。 その一次情報が大脳皮質や記憶に関係する海馬、情動と理性の境界である帯状回など、脳の様々な部位にばらまかれて、人は次にとるべき行動を判断しています。 人は扁桃体なくして生命を繋いで行くことは出来ません。 恐怖を全く感じることなく、危険な生物に近づいてガフッとやられてしまっては一巻の終わりですし、怒りをパワーに換え危険生物に立ち向かったりしないとやられるが落ちです。

怒りの一次情報は先ずは脳の扁桃体に集結する。そして、次に扁桃体から怒りの一次情報を受け取った視床下部が出す指令は自律神経系ルートの交感神経を優位に働かせ、脳幹で作られたアドレナリンやノルアドレナリンという神経伝達物質がドバッと分泌され交感神経系の働きを促し、あっという間に心臓をバクバクさせます。 過去の怒り心頭に発した状態を思い出すと、目をひんむき、喉はカラカラに、呼吸は速く荒い、心臓の拍動は激しくなっていたと思う。 この身体状況は他でもない、扁桃体からもたらされた交感神経の働きによるものです。 そして、扁桃体からの情報が交感神経に伝わり人は結果的にどんな行動をとるのか?交感神経が優位になった身体はいってみれば戦闘状態です。 種の保存の為に敵と闘い命を守る行動を取ります。これは最も度胸と覚悟を必要とする行動です。 また、状況が不利な場合は、その場から立ち去ってストレスや危険を回避します。 また、逃げることも闘うことも出来ずにその場にフリーズしてしまう「すくみ反応」というものも起こります。 これは交感神経経由の反応ではなく中脳という部位を経由して起こる反応で「ひきこもり」の行動パターンに類似します。以上が怒りが発生するメカニズムです。 怒り発生メカニズムがあるという事は勿論怒り抑制のメカニズムも我々の身体には抜かりなく備わっております。 視床下部に伝わった怒り情報は、自律神経系以外にも伝達されます。 その一つが腎臓の上にあるアーモンド大の副腎です。 副腎は髄質と皮質に別れており副腎皮質からは下垂体からの命令によってコルチゾールというホルモンを分泌するように促され、交感神経を刺激したり肝臓での糖新生を促して血糖値を上昇させる働きがございます。 さらに、コルチゾールの働きはそれだけではなく、扁桃体に働きかけて興奮を抑制する作用もございます。 一方、交感神経の働きで同じ副腎でも髄質に指令が届くと、ここからアドレナリンやノルアドレナリンといったホルモンが分泌され、それらが血液経由で脳の中に戻ってきて、海馬に作用します。 すると、海馬が視床下部の興奮を抑制し、さらに視床下部経由で扁桃体の興奮も抑えてくれるという仕組みが生じます。 怒り情報が身体を巡り巡って、各種ホルモンが堂々と扁桃体をなだめてくれるというシステムが備わっているのです。 ムカッとしてからこの間、数秒から数十秒です。その中でも特に海馬は優秀な怒りのなだめ役で、扁桃体と連携し嫌な記憶の学習を促す一方で、記憶が怒りによる生体反応を抑えてくれることもあります。 「こういうことは前にもあった」とか、「あれに比べればこんなの屁でもない」と記憶の引出し情報で怒りを緩和してくれるのです。 さらに海馬の外側には情報を抑制するギャバ神経経路というものがあり、この神経系は運動すると非常に活性化する部位で、運動することで怒りが発散されたような気分になるのは、こうした理由からです。 怒りの感情が湧き上がったら一旦ひと呼吸置き、抑制系ルートの出番を待ちましょう。売り言葉に買い言葉で余計な刺激をおかわりしないことが重要です。 猿でも犬でもワニでも怒りの自律神経系やホルモン系の抑制システムを持ち合わせている。なにせずっと興奮している状態でいると免疫力が落ちたり疲労が蓄積ししまいには死に至ってしまう。 怒り抑制システムは生き物の内部環境を一定状態に戻そうとするホメオスタシスといってもよい。 しかし、我々ヒトの脳がこれだけ肥大化したのにもかかわらずワニと一緒の怒りシステムという事はない。 ヒトには怒りの知的抑制ルートというものが存在します。ヒトをヒトたらしめている知性や理性を司る前頭野にそれはあります。前頭野でも下部、丁度目の上のあたりに位置する眼か前頭皮質という部位が活性化すると、興奮した扁桃体の動きを直接取り押さえてくれます。 一次情報としての怒りで扁桃体が活動してから少し経つと眼窩前頭皮質が遅れて働き出します。 怒りを覚えたときに数を数えて気持ちを静めるという古典的な手法がありますが、これは、経験的に眼窩前頭皮質の作用を期待してのことと思われます。 因みに脳科学の世界では、眼窩前頭皮質の中でも右こめかみの部分は、所謂“堪忍袋”に相当すると考えられています。脳の血流を計測する実験で被験者にストレスのかかる課題を与えると、この部分の血流量が上がるとそうです。 怒りをこらえているときも同様に眼窩前頭皮質の一部の血流量が増しています。つまり、「頭にきている」状態がこれです。抑制が外れて扁桃体がリリースされ、ぶちキレた時は逆に血流量が低下するそうです。 「頭にきている」ときこそ我慢どきです。怒りの原因になる情報を一旦シャットアウトすることが賢明なヒトの証しとなります。 ヒトにはとどめの怒り抑制システム存在します。こちらは脳内物質由来のシステムです。その化学構造が似ていることから、モノアミン系と総称される神経伝達物質があります。アドレナリン、ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンといった脳内物質です。 前述したように、扁桃体が興奮すると、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されて交感神経が活性化されます。分泌されたアドレナリンやノルアドレナリンは脳幹から脳全体に拡散していきます。少々のタイムラグの後、今度はセロトニンが同じような神経ルートを巡って脳全体に拡散します。 セロトニンは心身の安定や心の沈静化を促す脳内物質なので、アドレナリンやノルアドレナリン系の反応を抑制してくれます。セロトニンは運動後のぼーっとした状態で盛んに分泌されるので、イライラしたらとりあえず走ってみるのもありです。 ドーパミンはやる気や快感に関わる物質で、こちらは脳幹から前頭葉に向かう神経ルートで脳内に拡散します。例えば自分がうまく怒りを抑制出来たとき、「よくやった自分!」と褒めることでも分泌される可能性が高いです。その結果、行動と快感が結びつき、これを繰り返すことで怒りの抑制もしやすくなります。

さらにドーパミン神経系に巻き付く様な神経経路で分泌されるオキシトシン。こちらは親近感や愛情に関わる脳内物質で、他者に対する寛容さや穏やかな気持ちを維持する働きがあります。 ムカッとした感情に囚われたら恋人やぺットを抱きしめる、写真を眺めるといった行為でもその分泌は期待できます。 怒りを上手にコントロールするあの手この手を以下ご紹介いたします。

2.アンガーマネジメントのやり方 ~怒りをコントロールする方法~

①アンガーマネジメントとは? その名の通り「怒りと上手に付き合う」方法。自分や他人の「怒り」に振り回されず、「怒り」を上手にコントロールすることで快適な生活やより良い人生を目指していこうとするためのメソッド。怒らないことを目指すといった精神修行ではなく、知識と技術を使って「怒り」を取り扱う「スキル」です。 一説には、「人は怒りを上手にコントロールできると、年収が約2倍になり、平均寿命が7年長くなる」のだとか。 その根拠やデータは不明ですが、わからないでもないような気がします・・・。 アンガーマネジメントは、1970年代にアメリカから広まり、最近では日本の企業から注目が高まり、社員研修などへの導入も広がっています。 「怒り」というのは、職場・家庭・学校など人間関係が発生する場面では必ず付いて回る問題ですから、それに飲み込まれることなく、うまく立ち回れる技術を身につけることはとても役に立つはずです。 ②怒りの三つのキーワード (1)怒りは要望 怒りというのは、何らかの要望を表現するための表現方法の一つであり、それによって何か物事を動かそうとしている。 (2)怒りは二次感情 「怒り」は「二次感情」だと言われています。つまり、最初に「苛立ち」「恐怖」「不安」「恐れ」「寂しさ」といった一次感情が存在し、それが怒りという表現として噴出しているわけです。怒りの裏側には「わかってもらいたい」という一次感情が隠れていると言うことです。 (3)怒りは伝染する 人間は怒りに対して怒りで反応します。怒りを内面に鬱積させている人と接していて胸がザワザワした経験のある人も多いのではないでしょうか。怒りを抱えている人は、周囲の人の潜在的な怒りも目覚めさせてしまいます。また、身近な人に対してはより強くなってしまう性質もあります。

③怒りの癖をチェック! 怒りの感情は人それぞれです。どんなことで怒りスイッチが入り、どんなふうに怒りを表現するのか?自分の怒りの傾向を先ず知ることが、アンガーマネジメントの第一歩です。下記の設問に答えて自分の「怒りの癖」を割り出してみましょう。最も合計得点の高いものがあなたの怒りタイプです。(複数当てはまる場合もございます。)なるほどイラつくツボはそこにあったのかと自覚すれば、客観的に問題に対処する方策も見えてくるはずです。怒りに振り回されるリスクは軽減されるはずです。

※12の質問に対し1~6段階で答えそれぞれの質問に点数を付けて下さい! ・まったくそう思わない→1点 ・そう思わない→2点 ・どちらからというとそう思わない→3点 ・どちらかちいうとそう思う→4点 ・そう思う→5点 ・すごくそう思う→6点 ・Q1.世間には尊重すべき規律があり、人はそれに従うべきだ。 □点 ・Q2.物事は納得いくまで突き詰めたい。□点 ・Q3.自分には自信があるほうだ。□点 ・Q4.人の気持ちを誤解することがよくある。□点 ・Q5.解消できない強いコンプレックスがある。□点 ・Q6.リーダー的な役割が自分には合うと思う。□点 ・Q7.たとえ小さな不正でも見逃すべきでない。 □点 ・Q8.好き嫌いがはっきりしている方だ。 □点 ・Q9.自分はもっと評価されていいと思う。 □点 ・Q10.自分で決めたルールを大事にしている。□点 ・Q11.人の言うことを素直に聞くのが苦手だ。 □点 ・Q12.言いたいことははっきりと主張すべきだ。□点 合計点の高いところがあなたのタイプです。 ・Q1+Q7=□点 ⇒ 「公明正大」タイプ ・Q2+Q8=□点 ⇒ 「博学多才」タイプ ・Q3+Q9=□点 ⇒ 「威風堂々」タイプ ・Q4+Q10=□点 ⇒ 「外柔内剛」タイプ ・Q5+Q11=□点 ⇒ 「用心堅固」タイプ ・Q6+Q12=□点 ⇒ 「天真爛漫」タイプ

同じ点数のものが複数あったら、それらがミックスされたものがあなたのタイプです。

・「公明正大」タイプ マナー違反や社会的に正しくないと思うことについて怒りを感じやすいタイプで正義感に駆られて怒る癖があります。

・「博学多才」タイプ なんでも色黒をつけないと気が済まないタイプで、はっきりしないことや人に対してイライラする傾向があり、完璧主義者が多い。

・「威風堂々」タイプ 自分が一番だ、でいたいと思っているタイプで、軽んじられたり、大切にされてなかったりすると、怒りを感じやすく自尊心が高いが人の評価に敏感である。

・「外柔内剛」タイプ 自分が決めたルールから外れることを嫌がるタイプで、表向きは穏やかだが、自分ルールから外れるとイライラしやすくなる一見穏やかで内面には強い信念があります。

・「用心堅固」タイプ 物事をネガティブな方に誇張して考える傾向があり、周りがたいしたことがないと思っていることでも、必要以上に悪くとらえて怒ってしまう事が多く、策略家だが劣等感や猜疑心が強いです。

・「天真爛漫」タイプ 後先考えずにとにかく行動し、なかなか思ったように進まない、時間がかかるということにイライラしやすいタイプで自己主張が得意で時に独善的になることも。 アンガーマネジメントでは、自分がどのタイプに属するかを知り、自分のイライラの傾向がどのようなものかを理解することから始まります。例えば、あなたが天真爛漫タイプに当てはまるならば、イライラし始めた際に「思った通りに行かないから、イライラしているのだな」と判断し、「焦らなくてもよいから、もっと寛大な心でいよう」と思い直すことで、無用なイライラを防ぐことが出来ます。自分の「怒り」の傾向を知ることは、「怒り」をコントロールするはじめの一歩になります。 ④カッとなったときの対処法 *まずは「6秒」待ってみる 別名6秒ルールとも言いますが、怒りがわいたら6秒数えることが、怒りを鎮める効果的な方法だと考えられています。 これは、人間の怒りのピークが長くても6秒であることからきており、理性が働いて、怒りに任せた行動はしなくなります。

*スケールテクニック(怒りに点数をつける) 怒りを10点満点で点数化することで、意識を点数に集中させ怒りに任せた行動を抑制し自分自身を客観視させることが出来たり、怒りのパターンを例えば「自分は時間を守らないことに厳しいな」とか、「職場より、家庭での怒りの方が点数が高いな」とか知ることが出来る。 点数の付け方は最大級の怒り(震えが止まらないほどの怒り、憤怒、爆発に達する怒り)を10点として、思わずカーッとした頭に血が上るほどの爆発寸前の我を忘れそうな怒りを7~9点、時間が経っても心がざわつくようなまだ怒りは前面に出てはいないけど、相当イライラしたり怒りを感じる時は4~6点、物事や発言にイラッとしたり、不愉快に思う時は2~3点、イラッとしてもすぐに忘れてしまうほどの穏やかな怒りは0~1点。等と決める。 例えば「部下が書類提出の締め切りを守らなかった」5点とか、「メールの返信が2日経っても来ない」2点という風に付ける。

*カウントバッグ

単純に1、2、、、、6って頭の中で数を数えるのは無意識に出来てしまうので、少し考えないと数えられない数え方、例えば100から3ずつ引き算して97、94、91、、、と数えたりする方法。

*ストップシンキング カチンとくることがあったとき、心の中で「ストップ!」と唱えるやり方で、例えば会社で部下に資料のコピーを頼んだら、「えー、それ私の仕事ですか?」と嫌な顔をされたとする。 「当たり前だろ!つべこべ言わずにやってよ!」と言いそうになるときに、「ストップ!」と唱えると冷静になれ、一瞬気持ちをリセットする。

*コーピングマントラ 心の中で自分に向かって呪文を唱えることで衝動を抑制する方法で、「大丈夫、大丈夫」「ドンマイ、ドンマイ」人気アニメの呪文「てくまくまやこん、てくまくまやこん」流行語大賞をとった「おっぱっぴー」など、心が落ち着く自分なりのワードを決めておき、いざというときにマントラの如くに呪文を唱え怒りを鎮める方法もあります。 ⑤怒りにくい体質にするには? *ストレスログ ・A.変えられるB.変えられないを横軸。C.重要D.重要ではないを縦軸にして、四つのブロックに分類する。 ・B&D→放っておく。無用なイライラがなくなる。 ・A&C→優先して取り組む。行動計画を作り、実行に移す   C.重要      │ 今すぐとりかかる │ 変えられない現実を │ 受け入れる    A.変えられる────────┼───────B.変えられない 余裕があるときに │ 放っておく とりかかる │ D.重要ではない 四つのブロックに分類すれば、まず「自分で変えられて、重要なこと」に力を注ぐことが出来る。 人間って不思議なもので、「変えられない」と割り切るだけで、気持ちが楽になり、「今できること」に全集中出来る様になります。 *アンガーログ 目の前で起こった事実に意味づけするフィルターを透明で歪みのないものにする為には、自分の怒りを客観視することがとても大切です。 そのための手段のひとつにアンガーログ「怒り」を「記録」することです。 日付や場所、起こった事実やそのとき思ったこと、怒りを数値化して記録しておくこと。 その場でもいいし寝る前でもいい。書いているときに怒りが落ち着くこともあれば、あとで読み返したときに「こんなことで怒っていたのか」と気持ちも整理することも出来ます。 アンガーログは怒る度に記録して下さい。メモではなくスマホに記録したりツイッターでつぶやいても構いません。 これはスポーツの練習するときの練習日記またはダイエット中に自分のカラダの現状を知るという作業にとても似ています。 自分の怒りの傾向が分析出来れば、その先の行動変容に繋がって行きます。 スポーツもダイエットも自己分析が成功のカギです。イラッとしたらとにかくメモるべしです。

【アンガーログの記入例】 日時: 令和3年 1月27日 場所:  駅のホーム ────────────── ─────────────── 何があったか: 後ろから小走りでやってきたサラリーマンに 割り込まれた ───────────────────────────────────── 思ったこと: そのお陰で電車に乗れずに遅刻した!ふざけるな! ────────────────────────────────  怒りのスケール: 1 2 3 4 5 6 ⑦ 8 9 10 ──────────────────────────────── 

*べきログ 自分のこだわり、またはどうしても譲れないことをアンガーマネジメントでは「コアビリーフ」といいます。コアビリーフを言葉で表すと「○○すべきこと」になります 自分はそうすべきと思っているのに相手がそうしていないと人は怒りを感じる事が多い傾向にあります。 で、このコアビリーフを見直す作業を「べきログ」といいます。仕事やプライベートで自分が「○○すべき」と思うことを書き出してみる。そして読み返してみて、改めて自分のコアビリーフと向き合うことで新たな発見があるかもしれません。 さらに重要度を数値化して、それが低いものは順番に手放して行きます。

【べきログ記入例】 自分の「べき」:学歴で人を判断するべきではない! ────────────────────────── 重要度:1 2 3 4 ⑤ 6 7 8 9 10 ─────────────────────  自分の「べき」:待ち合わせ場所には5分前に着くべきだ! ───────────────────────────  重要度:1 2 3 4 5 6 7 ⑧ 9 10  ────────────────────── ⑥正しい怒りの伝え方とは? 怒りの感情がわく原因は、自分の「べき」が相手の「べき」と違うからですが、自分の「べき」を基準にして「許容できる範囲」をもし超えたら、怒ってOKです。

*主語を自分にして、「私はこうしてほしい」とリクエストとして伝える。 例えば「なぜ君は約束を守らない!」ではなく、「今後、約束を守って欲しい」と、自分がして欲しいことを伝える。 主語がYouかIかで、印象が変わります。同時に「君には、次からこうして欲しいんだよ!」ってリクエストを届けております。

*怒るときに使っていけないNGワード 「いつも」「絶対」「必ず」の3つ 例えば部下が資料提出の期限を守らなかった時を想定してみると、「いつも(絶対)君は、資料の提出日に遅れる」とかはNGです。 実際に100%遅れる部下なら言っていいけど、そうじゃないときは、「毎回じゃないし!」と反発されます。 「何で間に合わないの?」と責めるような言い方もNGですね。

*過去を引っ張り出さない 夫婦関係を例にして、例えば妻が、夫に子育てへの協力が足りないと感じている時、「だいたいあなたは、出産のときも立ち会わなかったし、子どもが熱を出したときも平気で会社に行ったし・・・・」という言い方は、避けた方がいい。 「私が残業の時は、子どもの面倒を見て」等と、シンプルに伝える方が賢明です。 シンプル・イズ・ザ・ベストです!

*伝えることは、一つに絞る 例えば職場の部下に対して、資料の出来栄えが悪かったのに、「だいたいあなたは机が散らかっていて、勤務態度も良くないし・・・・」みたいに話が飛ぶのはNGです。“一時一事”といって、同じ時には一つの事を伝えるのを意識して下さい。

*怒る理由を明確に伝える 例えば上司から「そんなこと常識だろ!」と怒られたとすると納得のいかない人が大勢いると思います。 怒る時は、理由を明確にしないといけないし、世代によっても常識は違うし感情的にならないことも大事です。

⑦怒りの予防法 *ココロの乱れ=怒りと思うべし!ティーンを決め、生活のリズムを整えよ。 はっきり言おう。毎日毎日何かに付け怒りまくっているそこのあなた!「日々の鍛錬がなっちゃいない。」おそらくそう言われてまたムカッとしているのがその証拠です。 自分自身をコントロール出来る人はそうできるように生活を組み立てています。 朝何時に起きて何時の電車に乗って、途中でカフェに寄ってトイレに行ってと、行動が大体儀式化されています。 そうすることによって、何か不安を抱えていても1日の始まりをいつも通りに始めることができます。 怒りっぽい人はこうしたリズムのある生活を送っていないことが多い傾向にあります。 朝はギリギリまで寝ているため慌てて家を出て、会社に着いたらメールの嵐でパニックになり、次に何をやればいいか優先順位がつけられない。 そのうちに脳が疲弊してちょっとしたことで怒り出す。怒ったことでむしゃくしゃして飲み過ぎて翌日はまた出勤ギリギリまでまた起きられずといった悪循環に陥ってしまう。非常にリズムが悪い。 その点、毎日のルーティンが決まっている人は、次の行動が自動化されているので余計なことは考えない。なので、仕事やプライベートでは本当に頭を使うべきところで効率よく知恵を絞れる。

誰もが冷静になれば怒って得することはないということは分かります。 でも、気持ちに余裕のない生活の中で様々なことが降りかかってくると錯乱状態になり、非合理的な行動をとってしまうのです。 平常心さえ取り戻せれば、人は必要以上に怒ることをしなくなるはずです。

ここにAさんとBさんがいたとします。 Aさんの生活は極めてリズムが悪く、1日のうちで怒りの目盛りが激しく上下動を繰り返します。 一方、ルーティンを実践しているBさんの怒りの目盛りはいたってフラットです。 ビジネスマンとしてどっちがお得で有能かはもうお分かりのことと思います。ルーティンは何でもいいのですが、ごく自然の習慣になるまで続けることが大切です。 朝起きたら歯磨きをするのと同じように出来て初めてルーティンと言えます。一週間くらいで効果がないからあっさりやめてしまっては意味がありません。 明日の朝から自分なりのルーティンをひとつ決めて、ゆくゆくはリズミカルなライフスタイルを組み立ててみて下さい。 ⑧キレない食事のコツ *朝ご飯は必須 *主食・主菜・副菜を揃える *血糖値を乱高下させない *肉より魚の方が攻撃的にならない *オメガ3系の油をプラスする *アルコールの摂り過ぎは注意

⑨怒りがもたらす身体への影響→怒りっぽいと早死にする説は嘘ではなかった! *急性の怒りによる変化 カーッと頭に血が上がったときに起きるのが、以下の症状です。怒りが鎮まると同時に症状も治まりますが、急性の怒りが蓄積することで慢性の怒りに繋がる事があります。(筋肉痙攣・血管収縮・血圧アップ・頻脈)

高血圧:収縮期血圧140mmHg以上拡張期血圧90mmHg以上の状態。動脈硬化が起こりやすく、放置は危険です。 不整脈:脈の打ち方が速くなったり遅くなったりと、不規則になる病気。突然意識を失って死亡してしまうこともある。 狭心症:冠状動脈の血流が阻害され、心臓が一時的に酸欠状態になり、胸痛や圧迫感を感じる。心筋梗塞に繋がることもある。 心筋梗塞:心臓の冠動脈が詰まり、心筋が壊死してしまう状態。直接命に関わる危険もある。 脳梗塞・脳出血:頭の中の血管が詰まることや血管が破れてしまう病気。対処が遅れると後遺症や死に至る場合もある。 胃腸障害:腹痛、膨満感、食欲低下、便秘、下痢等が主な症状。胃や腸に異常が発生し、正しく機能していない状態。

*メタボの人は怒りやすく病気になりやすい!? 怒りにより視床下部が刺激されると、脳内に炎症が起こる。この炎症が様々な病気や痛みを引き起こす訳ですが、脳の炎症にはもう一つの原因があります。それは肥満です。 内臓脂肪が蓄積すると酸化ストレスが亢進し、炎症性サイトカインという炎症反応を促進する物質が増えます。 これが脳に運ばれると脳内に炎症が起こり、交感神経が過緊張となります。 つまり怒っている時と同じ状態になり、怒りや抑うつ、慢性の痛み等を生む事があります。 あとは上記の通り、高血圧や不整脈をはじめ、心筋梗塞や脳梗塞といった病気のリスクが増えます。 それ以前にも免疫力がダウンし、感染症になりやすくなる、癌を患いやすくなる、体内で糖を作る糖新生が進み糖尿病を招きやすくなる、といった危険もございます。 肥満という生活習慣病を意識しがちですが、実は脳にも深く関係している。 最悪の場合はうつ病を引き起こすこともあるので、早い内に解消しておきましょう。

*怒りっぽいと思ったら、病気のことも・・・。 怒りを感じる理由は様々ですが、うつ病の初期症状としてイライラを感じることがあります。 うつ病の初期段階のほかにも、躁うつ病と呼ばれる双極性障害やパーソナリティ障害の場合でもイライラは表れます。 しかし、躁うつ病の人が躁状態の時はハツラツとしているので自分も周囲も病気だと気付きにくい。 パーソナリティ障害は本人が異常さに気付かないことも多くそもそも病院に行かない。どちらも発見が遅れてしまうのです。今まで穏やかだった人が突然感情的になった場合はこれらの病気を疑った方がいい。 周囲に思い当たる人が居る場合も、本人は気付いていないことが多いのでそっと受診を促してみるのもいいと思います。

*病気のリスクを減らしたければ、思いっきり笑い、感動して泣こう! 怒りが交感神経の過緊張状態であることは繰り返し述べてきております。 問題はどうこの交感神経を鎮め、病気を防ぐかである。最も有効とされているのが有酸素運動です。有酸素運動をすると、怒りを感じているときと同様に交感神経が優位になり、ファイティングモードに入ります。 だから、怒りによって怒った興奮状態を、運動することによって同様の状態にすり替えてしまえば言い訳です。 もう一方の副交感神経を活性化することも、脳の炎症を抑える効果があるといわれております。 因みに、交感神経を鎮める薬は存在しても、副交感神経を活性化する薬は適応が限られている為、取り入れたいのが、深呼吸、瞑想、笑い、マッサージ、涙活等の自分で出来るケア方法です。 これらは副交感神経に働きかけ、身体をリラックス状態に導くことが出来ます。 例えば「笑い」の場合、副交感神経が高まるから笑えるのではなく、笑う動作を先にすることで頭に、“楽しい”という信号が入ります。すると、脳にα波と呼ばれる脳波が出てイライラから解放されます。本や映画に触れて感動する、泣くことも効果があります。怒りを感じた時は身体を動かすなど形から入ることも試してみて下さい。

【怒りを感じたら即実践!副交感神経を優位にする方法】 ■ゆったりとした呼吸 ■有酸素運動、スポーツ ■マッサージ・タッピング ■笑い ■涙活 ■瞑想、座禅 ■マインドフルネス 高   【自律神経のバランス】 ↑ │ 交 興奮状態で │ 心身の状態が安定し 怒りっぽい │ 良い状態  ◎ 感 │ 神 │   ─────────────┼───────────────  経 │ ↓ 何も │ 気分が やる気が起きず │ 上がらず 病気に │ 元気がない なりやすい │ 低 ←  副 交 感 神 経 → 高

※交感神経、副交感神経どちらかだけが高い状態は自律神経が  乱れており、ココロやカラダに何らかの影響を及ぼす。  理想はどちらも有効に機能する状態。

⑩正しい怒り方の習得ステップ5 STEP1:自己分析をして怒りの内容を整理する。 正しく怒るためには、自己分析をすることがファーストステップです。その為には、冷静でいる必要があります。すぐにヒートアップしてしまう人は、怒りが沈静化するまで時間を置くことをお勧めしたい。

自己分析とは、怒りの内容を整理すること。 何に対して怒りを感じたのか、その怒りは誰に対してのものか、どの程度怒っているのかを自分自身に問いかけよう。 慣れないうちは紙に書き出すといいです。整理がしやすく、文字化することで客観的な分析も出来ます。 また、書き出すこと自体が感情の発散になるというメリットもある。自己分析が出来るまでは、怒りを表出しないほうが無難です。時間が必要ならその場での表出は抑え、別の機会を探りましょう。

STEP2:怒りの発生源は何か。隠れた感情を探る。 ある程度自己分析出来たら、次は怒りの発生源を詳しく掘り下げて行きます。 これは、怒りの元になっている感情の正体を探ると云うことです。怒りのきっかけは相手の言動、職場の環境などにあったとしても、怒っているのは自分自身です。 「何だか無性に腹が立つ」という場合は、得体の知れない感情を持て余している状態ともいえます。 怒りの感情には、それを引き起こしている怒りの元ともいうべき、もう一つの感情があります。 焦り、不安、嫉妬、憎悪、自尊心、困惑、恥など。 自身の怒りが何に起因しているのかが理解できれば、正しく怒りを伝えることが可能になる。隠れた二次感情に氣付き、認めることは容易ではない。しかし、これなくして前進はないのです。

STEP3:怒りを伝えるときはゆっくりとはっきりと。 声は自分の気持ちをコントロールするうえでもとても重要な要素です。 大声で怒鳴ると、それを聞いた自分が興奮しエスカレートしてしまうこともある。 相手に自分の怒りを伝えるときは、いつも以上にゆっくりと話すことを心掛けて下さい。 大き過ぎる声は必要以上に相手を刺激してしまいますが、聞こえにくいか細い声では相手にメッセージが届きません。 相手を見ながらはっきりとした口調でゆっくりと話すことをが肝心です。

STEP4:ゆっくりと穏やかな口調で話せば何を言ってもいいわけでもございません。 当たり前のことはではありますが、どんなメッセージを発するかも非常に重要です。現状をおかしいと感じたり、相手の態度を許せないと感じた時に怒りの感情は発生いたします。 そのときに、気持ちを整理せず言葉に出すと、相手への非難や決めつけになる事が多いです。「こんなこともできないのか」というのはただの非難であり、「君はいつもそうだ」というのは決めつけです。  言われた側は、反論せずとも、あなたへの負の感情を抱くはずです。  率直に「怒っている」「困っています」という気持ちを伝え、その理由を説明する。 そして相手に意見、言い分を求める。 ここまで来ればゴールは目の前です!

STEP5:相手の意見を尊重し建設的な話し合いを。  正しい怒り方の仕上げは、現状改善、より深い関係性を築くための話し合い。 自己分析も相手に自分が怒っていることを伝えるのも全てはここに辿り着くためにあります。  上手く自分が怒っていることを伝えられたら、相手に意見を求め、話し合いへと導いて行きましょう。  その手前で、自分や相手が必要以上にヒートアップしてしまったら、時間と場所を改めるべきです。  自分の気持ちを伝え、相手の意図を確認してみると、自分にも責任があったことが見えてきたりもします。素直に謝罪の言葉をもらえるかも知れません。  お互いの理解が深まれば、以降のコミュニケーションがとりやすくもなります。 正しい怒り方は、周囲との関係性をより良いものにしてくれるはずです。 マインドフルネスとは? はじめに:  最近耳にすることが多くなった「マインドフルネス」・・・どこかで聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。  最新の脳科学で「ストレス軽減」「集中力アップ」「自律神経回復」などの効果が実証され、アメリカではGoogleをはじめFacebookやインテル、マッキンゼーといった企業のほか、政府機関の研修でもマインドフルネスは取り入れられています。  また、小学校などの教育機関で積極的に取り入れられた結果、子どもたちのいじめや差別が減ったという報告もあり、日本でもテレビや雑誌で特集を組まれるなど、『マインドフルネス』は世界的に大きな注目を集めております。

マインドフルネスの意味とは:  簡単に言うと、マインドフルネスとは「今ここにただ集中している心のあり方」の事です。  スポーツ選手が絶好調の時に「ゾーンに入った」という言い方をすることがありますが、その状態に近いと考えると分かりやすいかもしれもせん。  雑念を持たず、リラックスしてただ今だけに集中して研ぎ澄まされている状態。  無理していないのでストレスもありませんし、最も自分の力を発揮できる状態でもあるわけです。  マインドフルネスとは、そんな状態のことや、それを目指すプロセスの事を指します。  一般的に、普段の我々はそんなマインドフルな状態とは程遠い所にいます。  1日に処理すべき情報量は増え、なかなか心休まる時間を持てませんし、頭の中のおしゃべりは止まることなく「不安・否定・恐怖・評価・どうにもならない過去のこと・どうでも良いこと」をずっと喋り続けています。  一言で言うと「あれこれ考えすぎ」ている訳です。  そうしていると、混乱して事実が見えなくなったり、否定的な声が大きくなってストレスが溜まったり、結果的にパフォーマンスも下がってしまいます。 マインドフルネスとは、そんな精神状態を意識的に改善していこうとするものであり、リラックスしているのに感覚は鋭くなり、それまで振り回されていた漠然とした不安感がなくなり、精神的に安定した自分になることができるというものです。  そんなマインドフルネスでよく用いられるのが瞑想です。  瞑想というのは古くから禅やヨガなどで行われていたものですが、マインドフルネス瞑想はそこから怪しげな精神性や宗教的な要素を取り除いたもので、誰でも気軽にできるところにも大きな特徴があります。  マインドフルネス瞑想を使って、マインドフルネス、つまり評価判断、恐怖や否定といった感情の向こう側にいこうとする訳です。 雑念や無駄な思考のないところに自分自身の静かな中心を見出して行こうとするのです。  アップル創業者のスティーブ・ジョブズをはじめ多くのトップ経営者が瞑想を習慣にしていたことは有名ですが、それはこうした理由からです。

マインドフルネスの効果:  一般に、マインドフルネスの効果には以下のようなものがあります。 *集中力が高まる:  マインドフルネス瞑想などで、雑念を捨てて今この瞬間に深く集中していくことを繰り返していくことで集中力が増していきます。 *浄化されストレスが解消される:  考えていることに飲み込まれることなく、それをただ観察していく時間を持つことで精神的にも肉体的にも緊張が緩和されていきます。 *洞察力、直感力、創造力が高まる:  マインドフルネス瞑想により思考が整理されクリアになり、結果様々な能力が発揮されやすくなります。 *よく眠れるようになる:  呼吸を整えることで、交感神経と副交感神経のバランスが整い、体の緊張も緩和されていくためよく眠れるようになります。

マインドフルな気質のチェックリスト:  マインドフルになりやすい性質をあなたがどの程度持っているかを測るために、以下の事柄がどれだけ自分に当てはまるかチェックしてみて下さい。  このリストは決して体系的なものではありませんが、チェックが付けば付くほど、あなたのマインドフル気質、氣付きに満ちた状態になりやすい性質は高いといえます。

□他の人があなたの長所や短所について述べたコメントに驚くことはほとんどない。 □不安を感じたときは、先ずはその不安感情と自分自身を切り離し、外部から見つめている。 □怒りを感じたとき、行動を起こす前に頭をスッキリさせるように努めている。 □聞かれれば、色々な状況下で自分がしそうな行動パターンを列挙することができる。 □過去や未来の出来事について考えるとき、その考えを止めて、意識的に現在へと自分の考えを戻すことがある。 □自分の周りで起きたポジティブな出来事に対して、感謝や喜びをもって反応することが多い。 □自分のコントロール出来る域を超えていると分かれば、自分の生活にあるよいここが終わろうとしても、それに対して抗わない。

※自分の行動や感情的反応、そして他人に対する態度を分析することは、自分自身がどれほどマインドフルな状態になりやすい性質を持っているのか性格に把握する助けになります。

マインドフルネス瞑想のやり方:  基本は姿勢を正して、ただ自分のしている「呼吸」に意識を向けリラックスした状態で呼吸に注意を向け、注意がそれたら、呼吸に戻すというプロセスを5~10分行うと結果的に雑念がなくなります。 ・呼吸に注意を向ける→・注意がそれる、雑念がわく→・注意がそれたことに氣付く→ ・雑念を手放す

①背筋は伸ばし、心地よい姿勢で座ります。両足は床に。手のひらは上でも下でもOK。目は軽く閉じるか、半眼でどこか一点を見つめるようにします。 ②2,3回大きく深呼吸したら、鼻から息を吸ったり吐いたりしている自然な呼吸に注意を向けます。ゆったりと息の出入りを観察します。 ③息を吸ったときに胸や肺が膨らむこと、吐いたときに体がリラックスすることを感じましょう。自然な呼吸を続けます。 ④鼻から出入りする空気の流れに意識を集中させます。さらに空気の流れのほかに、おなかや胸、肺の動きも感じましょう。 ⑤おなかが膨らんだり縮んだりする動きをただ感じながら、呼吸の速さや深さなどその瞬間ごとの経験を観察しましょう。 ⑥吸う息と吐く息を合わせて1回とし、0,1,2,3,・・・・・と10まで心のなかで唱え、それから9,8,7・・・・・・と戻る方法もあります。 ⑦雑念が頭の中にわいてきたら、ただその状態を受け止めて観察しましょう。そして雑念を意識の脇に置き、手放していきます。 ⑧雑念がわく度に氣付いて、注意を呼吸に戻していきます。雑念がわいた自分を責めない、評価しない、判断しないことも大事です。 ※注意事項  マインドフルネス瞑想の目的は、脳や心のデトックスであったり、精神状態の調整といったものであって、神に近づいたり悟りを開くために行う信仰的なものではないので気軽にやりましょう! その他のマインドフルネスに近づく方法: ①ジャーナリング⇒やることが多すぎて、頭の中がいつもグチャグチャな時に・・・。  頭の中に浮かんだことをただひたすら書き出していく方法。 自分が今やらなければいけないこと、大変なことなど、頭に思い浮かぶことを全て書き出します。  書き方は自由です。「これは大変すぎる」「あの人がやればいいのに」といった、そのときの自分の感情も書き出します。  誰かに見せるわけではないので、遠慮なく何でも書いていきます。  これは出し切るまでやるのが理想ですが、大体5~7分かけて書き出します。  書き終わったら、全体を眺めて次はこんな段取りでやってみよう、と整理していきます。  紙に落とし込むことで、一歩引いて見ることができます。ネガティブな感情を出し切ることで、気持ちもスッキリします。  相手を非難する言葉を見て、自己嫌悪に陥るかもしれませんが、ここでは感情を出し切ることが第一です。  普段は心の奥にあって意識していないこと、言葉にはなっていないけれど漠然と思い描いていること、そういった考えや情動を言語化することで、より明確に自分に氣付く事が出来ます。  この自分自身への氣付きの力を自己認識力といいます。ジャーナリングは自己認識力を高める、まさに“書く瞑想”“脳の排水”と言われるゆえんなのです。

〈ジャーナリングの手順〉  数枚の白い紙とペンを用意→基本のマインドフルネス瞑想を行い、心を静める→5~7分、いますべきことを、その時の感情と一緒にひたすら書き続ける→書いたものを眺めて、優先順位を整理する

※1日の最後にはジャーナリングを習慣に!  『今日のよかったこと』『今日の氣付き』など、1日の終わりにジャーナリングで今日を振り返る習慣をつけると、継続的に自己認識力を高められます。 ネガティブな感情も書き出せば、感情の整理が出来て、良い睡眠が得られるはずです

②メッタ・メディテーション⇒氣の合わない人とチームを組んで仕事をするのが超憂鬱な時に・・・・。  こういうケースでお勧めなのが、慈愛の瞑想、あるいは思いやりの瞑想といわれるメッタ・メディテーションです。  自分自身や家族、友人など大切な人だけではなく、苦手な人にも思いやりの心を投げかけることで、いやな感情が和らぎます。  先ずは目を閉じて呼吸に注意を向け、息の出入りを意識しながら心を静めていきます。そして思いやりを届けたい人物を思い浮かべます。  順番としては、先ずは自分自身。「私が悩みから解放されますように」「私が健康でありますように」「私が平和で倖せでありますように」と、心の中で一言一言、丁寧に唱えていきます。  次に家族や友達、同僚などの大切に思う人に対して、それぞれ同じ言葉を唱えます。慣れてきたら、自分の苦手な人や攻撃している人に対しても、そういった思いを投げかけてみます。  仕上げは世界の人たちに対して。「世界中の人が平和で倖せでありますように」と唱えて、思いやりに満ちた心を味わいます。  そして再び呼吸に意識を向けて、その状態のまましばらく呼吸を続けます。心の準備が出来たら、そっと目を開けます。  思いやりとは、相手の苦しみに対する心配りと、その苦しみが取り除かれることを願う心の状態を指します。  スタンフォード大学医学部にある思いやりと利他精神の研究教育センターでは、思いやりの実践が脳や心にどう影響したか、科学的な研究も進められています。  メッタ・メディテーションで思いやりに満たされると、副交感神経系が働き、脳は創造性や生産性が高く、受容的で恐れの無い状態になり、結果的に人を信頼することができ、愛することが出来るのです。  これを習慣化すると苦手な人への苦手意識が和らぎますし、攻撃されても、「この人も人間だから」と思えます。  「苦手なタイプだな」と思う人に出会ったら、是非とも取り組んでみましょう。 思いやりに満たされるだけではなく、血圧も下がり、健康状態も快方に向かいます。

③レジリエンス⇒過去にやらかした失敗、未だに思い出してクヨクワヨな時に・・・。  マインドフルネスな状態が“いまここ”であるなら、マインドフルでない状態というのは、過去のことを引きずったり後悔しているか、あるいは未来に対して恐れや不安を抱えている状態です。  是非、実践してほしいのは、レジリエンスのワークです。  レジリエンスとは、心の回復力のことです。マインドフルネスでいまここに集中するからこそ、心の回復力も高まります。  具体的には“2つのストーリー”というペアワークを行います。  2人1組になり、まず1人が「こんな失敗をしちゃいました」「○○のせいでやらかしました」など、過去の失敗理由や自分の能力不足のポイント、他者や組織の問題点など、心に湧いてくる声をキャッチして言葉にしていきます。  1人が3~5分、話し続ける間、相手はただ聞いているだけです。  それが終わったら、いったん基本のマインドフルネス瞑想を30秒~1分行います。  その後に行うのが、もう一つのストーリーです。  先程話した失敗について、次に同じような状況に遭遇したらどうポジティブに意味づけをするのか、対処するのか、周りに感謝できることはないのか、ポジティブに捉え直していきます。  話し終えたら、役割を交代して、もう1人も同じように、最初に失敗ストーリーを話し、マインドフルネス瞑想を挟んだら、失敗をポジティブに捉え直したストーリーを話します。  失敗をずっと引きずっている人というのは、物事の捉え方の転換が出来ない人。とはいえ、そもそも人間はリスクマネジメントをするために、物事をネガティブに考える傾 向があります。  しかし人間の脳には、神経可塑性といってトレーニングによって変化、成長する力がありますから、こういったワークを何度も繰り返すことで、失敗したこともポジティブに捉え直す癖づけが出来ます。  一度失敗したら、なかなか立ち直れない人、ついネガティブ思考になってしまう人、是非とも積極的にトライしてください。ペアでなく、1人でも出来ますよ!


※1人でやる方法:1人でやるときは白い紙を数枚用意し、その紙に失敗したことや感じたことを書いて瞑想。その後、別の紙に失敗したことをポジティブに捉え直して書いていきます。自分の二面性が目の前に現れ、次はポジテイブな選択が出来ます。

④マインドフル・イーティング⇒ストレスがたまると、ついつい食べ過ぎに。悪循環を断ち切りたい時に・・・・。  食べ過ぎや飲み過ぎは、基本的にストレスが原因です。  しかし多くの人がそのストレスに氣付かず、食べ過ぎたり飲み過ぎたりして、結果的に太り、ダイエットがうまくいかずに自己嫌悪という悪循環に陥っています。 解決するには、そもそもストレスのかからない自分になるのが理想です。これがマインドフルネスな状態です。  では、どうしたら食べ過ぎいしまう自分に氣付くことができるのでしょうか?これには、“マインドフル・イーティング”という手法が有効です。  例えば、お昼にお弁当を食べる時、マインドフルネス瞑想で心を落ち着けたら、他人と話さず、一人の世界で食材に向き合います。  そして、味覚や視覚などの五感をフルに使いながら、ゆっくりと味わっていきます。  市販のお弁当は色鮮やかなものが多いのですが、たいていそれに氣付かずに食べています。  先ず、「どんな色があるんだろう」と視覚で味わってみます。  匂いもかいでみると「あっ、こんな薫りがするんだ」っと氣付きます。  それから音。食材によって噛んでいるときの音は違います。たくあんはコリコリだけど、キュウリはポリポリとか、小さな音の違いにも敏感になります。  こうして向き合って食べると、現代の食事は味が濃いめということにも氣付きます。 「濃いな」と感じながら、ゆっくりと、できれば15分~30分ほどかけて食べていきます。  すると一般的な女性の胃袋なら、半分か3分の2ぐらいのところでおなかがいっぱいになってしまいます。  つまり、普段お弁当をペロッと食べていたのは、不要な分、食べなくていい分まで食べていたということなのです。  大切なのは、食べながら自分の幸福感や満腹感、空腹感にもきちんと意識を向けること。  そこに氣付かず、どんどん口に入れていることが多いのです。  特にお酒の席では、もうおなかいっぱいなのに「これ食べたい」「もったいない」と食べてしまいます。  満腹になっている自分に氣付けていません。おなかがすいていなければ、本当に今食べる必要があるのか、自分の感覚に耳を傾けてみるのはいかがでしょうか?


※マインドフル・イーティングの手順 1.基本のマインドフルネス瞑想で心を静めます。

→2.目の前のメニューから食べ物をひとつ選んで、様々な角度から眺めたり、匂いを嗅いだりします。それに伴う自分の感情や身体反応も観察します。

→3.自分の手や腕の動きにも意識を向けながら、食べ物をゆっくり口に運びます。

→4.舌にのせる瞬間に意識を集中し、ゆっくりと噛みます。噛む音や食感にも注意を払いましょう。

→5.五感で対象を味わいつくしたら飲み込みます。口に入れた食べ物が、喉や食道を通り、胃に到達する動きにも意識を向けます。 マインドフルネス言霊集: *人間は頭がいいから、明日のこととか、来年のことを考えちゃうでしょ。そうじゃなくて、もうちょっとばかになって、今日のことしか考えられないと、倖せになりやすいのにね! ―所ジョージ *楽観的でありなさい。過去を悔やむのではなく、未来を不安視するのでもなくいま現在だを見なさい。 ―アドラー *あなたが生まれたとき周りの人は笑って、あなたが泣いたでしょう。だから、あなたが死ぬときはあなたが笑って、周りの人が泣くような人生を送りなさい。 ―ネイティブアメリカンの言葉 *きっと嵐って、朝日が、そのあとに昇ってくるためだけに、あるんじゃないかなぁ  ―ムーミンパパ *過ぎてしまった過去には参加できない。まだ来ていない未来にも参加できない。私が唯一参加できるのは「今」この瞬間。 ―小林正観

まとめ:  ふとした時に、分散していた意識が、スッと“今、ここ”に収斂するという状態になればいいのですが、体は“今”にあるのに意識が“今”にない。 すると氣が落ちてしまいます。これが続くとメンタルのバランスも崩れますし、エネルギーも分散します。  肉体的な落ち込みと精神的な落ち込みの両面から考えて“今、ここ”にいる状態はとても大事です。  マインドフルネストは、様々な雑念やストレスで息苦しくなっている状態から解放され、シンプルに“今ここ”にただ集中している心のあり方、もしくはそれを目指すプロセスのことです。  その目的は脳や心のデトックスです。やり方は簡単ですから、その氣になれば誰にだって出来る様になります。  毎日ほんの少しだけでも、マインドフルネスの時間を持っただけで、生活の質が大きく改善したという方が沢山おります。  興味のある方は、あまり難しく考えずに実践してみましょう。  マインドフルネスに関しては、どこかに学びに行っても、それほど学ぶことがなく、「では、実際にやってみましょう!」となりますから、この記事に書いたことだけ理解してえれば、ひとまずは十分かと存じます。 《参考文献》 『朝日新聞「知っ得なっ得ライフ&マネー」“怒りで後悔しない”1~4』 朝日新聞社 『ターザン特別編集自律神経を整える』 マガジンハウス 『ターザン720「怒り」学』 マガジンハウス 『究極のマインドフルネス』メンタリストDaiGo著  PHP研究所 『病気が治る人の予祝思考!』ひすいこうたろう・三浦直樹著 マキノ出版 『図解 マインドフルネス』ケン・ヴェルニ著 医道の日本社 『プレジデントウーマン2017/11VOL31.心が強くなるマインドフルネス プレジデント社『パーフェクトハーモニー会員2021/3vol395』 かわい接骨院・じょんのびはり・きゅう治療室主宰 手技療法家 川合 晃生

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