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くるくる保健室 No.8 『その油で大丈夫?!』


くるくる保健室Noなし

油(脂肪)にも種類があるのは皆様ご存じですか? 簡単に分けると、身体に必要な油と不必要な油に大別できます。 油の主成分である脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。 飽和脂肪酸とは牛肉、豚肉、乳製品、バター等の動物性脂肪であり、体内で合成できる為、不足する心配はありません。しかし、肥満や高脂血症等の生活習慣病の原因になる脂肪酸でもあります。 もう一方の不飽和脂肪酸はトランス型とシス型に分けられ、オメガ3、オメガ6、オメガ9に分類され、特にオメガ3とオメガ6は身体で合成できない、必須脂肪酸と呼ばれています。 しかし近年、特に人体に悪影響を及ぼすことで知られてきているのがトランス型のトランス脂肪酸です。

このトランス脂肪酸はマーガリンや調理油(サラダ油)、洋菓子などに多く含まれ、心筋梗塞などの危険を高めるとされています。 アメリカではこの油の使用を段階的に制限しておりますが、我が国は油に関しての認識が薄い様に思われます。 脂質自体は我々の身体には必要な栄養素なのですが、トランス脂肪酸は血液中の悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らす作用があると言われています。ですから、動脈硬化によって心筋梗塞や脳梗塞等のリスクを高める訳です。その他、癌の原因となる活性酸素を大量に発生させたり、脂肪として蓄積されやすい為、肥満にもなりやすくなります。 また、トランス脂肪酸は細胞の材料となる為、各種ホルモン分泌、神経伝達、老廃物処理、栄養素運搬等の働きを狂わせるとも言われ、命にかかわる油といっても決して過言ではありません。 ドイツやオランダではトランス脂肪酸を含むマーガリンの販売を2000年初頭に禁止しています。 ファーストフードが大好きな子供さんや菓子パンやフライドポテトが好きな若い女の子、妊婦さんは特に害を受ける影響が大きい為、トランス脂肪酸・ショートニングを多く含む食品の摂取には気を付けて下さいね。

☆積極的に摂取した方がいい油(健康になる油)☆

■オメガ3 正式にはオメガ3系脂肪酸のことでα-リノレン酸とも呼ばれ我々の体内でエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)に変換される必須脂肪酸で動脈硬化予防・アレルギー予防に有益で心臓や関節炎、血栓症や脳の機能性向上に役立つと言われ健康を左右する油です。 亜麻仁油、しそ油などの植物油に多く含まれております。

☆極力摂取を控えた方がいい油(病気になる油)☆

■オメガ6 リノール酸とも呼ばれ、サラダ油、マヨネーズ、コーン油、

大豆油、ベニバナ油、ごま油などの植物油に多く含まれ、スナック菓子やケーキなどの菓子類に多く使われています。 昔はコレステロール値を下げると言われておりましたが、今では逆効果という事が明確になりました。 また、現代にこれほどアトピーなどが増えたのもリノール酸摂取量が増加した為だと言われています。 高コレステロール、動脈硬化、アトピーなどのアレルギー性疾患、循環器系疾患の原因となります。

☆加熱処理に良いが、摂り過ぎは良くない油(半健康になる油)☆

■オメガ9 オレイン酸と呼ばれ、オリーブ油、キャノーラ油などに多く含まれています。リノール酸が少なく、加熱に強い為、酸化しにくく加熱料理に向いています。

オメガ3とオメガ6の摂取量の理想は、1:4なのですが、現代は1:10~40位になっていると言われ、相対的にオメガ6(リノール酸)の摂取量が多くなっている傾向にありますので、身体によいとされているオメガ3を魚などで毎日摂るのは、なかなか大変です。 α-リノレン酸(オメガ3)が豊富な亜麻仁油を毎晩、寝る前に大さじ1~2杯飲むことにより、身体に必要なα- リノレン酸を手軽に摂取する事ができます。加熱料理(揚げ物等)には、加熱に強い、オレイン酸を多く含むオリーブ油にしましょう! 我々の身体で一番、脂の影響が大きい臓器は何処だと想いますか? 答えは「脳」です。脳は我々人間の行動・意思をコントロールし、様々な機能を司り、その主成分が実は脂なのです。 ですから、摂取する油により受ける影響も大きくなる為、身体に良い油を摂る必要があるという訳です。

ここからは、いい油の代表とも言える、亜麻仁油について詳しく説明致します。

☆亜麻仁油の効能と効果 ☆

■亜麻仁油とは? アマ科の亜麻という植物の種子から絞りだし採れる油で、亜麻は古代エジプト文明の時代今からおよそ7000年も前から栽培されていたとされる、最も古い栽培植物と言われております。 インドのガンジーが断食していた時でもこの亜麻仁だけを食べていたり、お釈迦様(ブッタ)も常食としていたと言い伝えられているほど、昔から強力な自然食として使われていたそうです。 何と言っても最大の特徴はオメガ3の含有量が60%もある事でしょう。 ゲルソン療法(ドイツのゲルソン医師が1930年代に開発した食事療法で完全菜食にし、食事療法により末期がん患者を約5割治し有名になった。)の食事療法にも亜麻仁油の摂取を勧めていたほどです。

■効能・効果

・脳の状態を良くし、精神疾患の予防・改善

・アレルギーや皮膚病の予防・改善

・抗炎症作用

・免疫力の強化

・癌の予防

・循環器系疾患の予防・改善

・糖尿病の予防・改善

・消化器系疾患の予防・改善

・不妊症の予防

・生殖能力の向上

・慢性疲労の予防・改善

・片頭痛の予防・改善   等々

アメリカの国立癌研究所では、亜麻仁油は癌抑制食品の一つとして挙げられているほどで、ラットを使用した癌の発生についての実験では、α-リノレン酸を与えた場合に発癌率が低くなる結果が多数報告されており、人での臨床研究でも良好な結果が期待されています。 アメリカ国立癌研究所では、癌予防に効果のあるとされる約40種類の食品をピックアップしてデザイナーフーズ・ピラミッドを発表していますが、α-リノレン酸を多量に含んでいる亜麻仁油は、第2階層の重要度とされています。

■亜麻二油を摂取する上での注意点

・加熱は厳禁です。加熱することで、成分が変化してしまい、逆に身体にとって害となる要因になりますので、そのままで、サラダにかけたり直接飲むなどして下さい。大人なら大さじ1~2杯程度、子供なら大さじ一杯で充分です。

・無農薬の有機栽培であること。

・低温圧搾(コールドプレス)であること。

・黒っぽい遮光ビンや入れ物で、光を通さないようになっていること。

以上を注意点とし、毎日就寝前に摂取する事をお勧めします。 皮膚の痒い部位やアトピーがある部位に直接塗りこんであげてもいいですよ。

いい空気と水そして塩、最後にいい油をしっかり摂って健康的な毎日をお過ごしくださいね! あと、適度な運動もお忘れなく。

新年度のライフスタイルの参考にしていただけたら幸いです。

かわい接骨院・じょんのび治療室                         主宰 川合 晃生

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くるくる保健室No .24『アンガーマネジメントとマインドフルネス』2021年03月31日(旧サイトより再掲)

みなさん!ついカッとなってどなってしまったことはありませんか? 逆に気持ちを押しこらえて、「あのとき怒っておけばよかった」と後悔したことは、ありませんか? 時代はコロナ真っ只中、コロナ警察が目を光らせ我々の行動を常に監視したり、インターネットの普及に伴って、叩くネタはいつでも満載、毎日SNS上のどこかで炎上騒ぎが勃発しております。 今回のくるくる保健室は「怒り」を取り上げたいと思います。 1.怒り

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